
書道展の審査をするため東京都美術館にきました。雨です。
このレンガ(タイル?)の建物、まさに雨の似合うすてきな建物ですが、近々壊されて生まれ変わるらしいのです。
パリで歴史ある建物が今も活き活きと生活のステージとなっているのを見てきたばかりなので、こういう歴史ある建物が壊されてしまうのはとても寂しい気がします。配線や配管に無理があるのでしょうか・・。
穏やかな東京の地元の人に愛されている風情がとっても素敵なのに・・。
さて、中に入ったら審査が始まります。
40名ほどの審査員で出てくる作品を限られた時間で点を入れていきます。
壇上に運ばれてほとんど一瞬で判断しなければなりません。
楷書ではなく、ましてや数学ではない、前衛書・墨象(ぼくしょう)という、絵のような書といいますか、そんな答えのないものに答えを出していかなくてはなりません。
ですが
不思議なことに迷いなく『○』か『×』をあげることが出来ます。
線の迷いがあるものや、面白さだけを狙ったものには点が入りません。
それが壇上に上がる短時間にわかってしまうのです。
自分が過去にした数々の失敗と照らし合わすのかもしれません。
経験はとても大切なことです。
そしてすばらしい作品が登場すると、こころがどよめき、迷わず『○』を上げますが、不思議と票も集まります。
答えのないものにも、『響くもの』が人を集めるのでしょう。それが答えとなります。
賞候補になると票は分かれますし、並び順で損をしてしまう作品もあるかもしれませんが・・これほどまで迷いなく進むものかと驚き、大変興味深い体験となりました。
どうか書の作品展にお越しになった際は、自分に『響くもの』を見つけて帰って下さい。
これは濁らない。これは潔い美しさがある。これはなんだか楽しくさせてくれる。などなど。
そしてつまらないものの前で時間をとらないことです。悪口は言わず去りましょう(笑)
私もまたいろんなところに出して、当落し、いつまでもチャレンジャーでいたいと願っています。